この記事では、UbuntuとDebianの違いについて解説します
GUI等はユーザーフレンドリーか
まずはUbuntuから。
Windows等の他のOSから移行してきたばかりは、少し違和感があるだろう。けれども使っていると、段々と慣れてくる。使いやすいなと感じる人もいるかもしれない。 尚Ubuntuとその派生はだいたいがLive起動という機能を持っている。Live起動とは、インストールせずにインストールメディアから試すことができる機能のこと。(試すことが目的の為なのか、ここでファイルを作ってデスクトップなどにおいても保存されない)この機能がとても良い。インストールせずに試せるのは、インストールしていい感じの動作じゃなくて落ち込むことも少なくなるだろう。
インストール後もほとんどがGUI操作で完結する。CUI操作やコマンド操作が苦手な人には、Ubuntuはとてもおすすめできる。
一方で、Debianはどうだろう?
まずインストーラ。
基本的にCUI操作になる(派生のものやDebianの最新版にはGUIインストーラを搭載したものもある)。
ただし、CUIだからといってそんなに難しい訳ではない。
インストーラは日本語を選べば日本語表記になるし、操作も基本的には↑↓キーで項目を選択して、必要な項目に打ち込んでいくだけ。
インストールの途中で、デスクトップ環境は何を入れるか聞いてくる。
デスクトップ環境を指定してインストールすればインストール後はユーザフレンドリな環境が整うようになっている。
けれども、自分的にはUbubtu、Debian両方とも特別使いにくい訳ではない。
要求スペック
まずはUbuntu。
2 GHzデュアルコアプロセッサ以上
4 GBシステムメモリ
25 GBのハードドライブ空き容量
DVDドライブまたはUSBポート(インストールメディアとして使用)
インターネットアクセス(推奨)
という感じでSandy世代又はSandy世代以降なら要件をクリアできる。
「少々要件が高い気がするなぁ」という方もいるかもしれないけど、これは基本的にUbuntuデスクトップをインストールすると、基本的にデスクトップ環境一式がインストールされる為である。
インストーラでの質問が少ないのは、デスクトップとして使用するのが前提だからなのかもしれない。
続いてはDebian。
公式のドキュメントによると、
デスクトップなし メモリ最低:128 メガバイト メモリ推奨:512 メガバイト HDD空き容量:2 ギガバイト
デスクトップあり メモリ最低:256 メガバイト メモリ推奨:1 ギガバイト HDD空き容量:10 ギガバイト
となっている「デスクトップなし」を見ると非常に低低スペックでも動作することがわかる。
デスクトップ無しはWindowsXP世代のPCでも動きそうだ。
やはりデスクトップを含めたものは要求は上がってしまうようだ。
けれどもDebianはGUI環境などを選べるので、Ubuntuより軽くなることもある。
コミュニティの形と開発の方向
DebianとUbuntuの開発の方向性と形をみると正反対だということがわかる。見てみよう。
まずはDebian。
Debianは現在、ボランティアで成り立っている。
Debianは方針的に、コミュニティ主体のディストリビューション。バージョンアップ頻度やその変化は比較的にゆるやかで、安定した物を選択し堅実な構成を提供している。
また組織の規模も大きく、もっとも組織的なディストリビューションといえる。
続いてUbuntu。
オープンソースはボランティア精神の元になりたっている。その成果物を商用利用してもなにも問題がないので市場で商売ができるようになっているのである。通常大規模なコミュニティになるとバックに企業や支援団体などが存在することが多い。Ubuntuの場合もそうである。
Ubuntuの場合バックにはカノニカル社の支援がある。技術的な支援や、金銭的な支援もなされる。Debianと比較すると非常に先進的であり、リリース速度も非常に早い。半年に一度のペースでリリースがおこなわれる。このリリース速度は変化の激しいLinux界隈でもそうそうにないリリース速度である。
UbuntuはDebianベースでありながらUbuntuとDebianの違いは大きい。
長くなったので、続きはまた今度にしよう...